国債の仕組みと投資

金融・財務・経済
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国債の魅力とは?

国債とは日本政府が発行する債券ですから、日本国内では最も価値が安定した資産だと考えられます。
その仕組みは簡単で、日本政府が発行したものを市場に流通させ、そこで取引が行われます。
日本政府が発行していますから、キャッシュと同じだけの安全性があると考えられます。

ここ最近で長期国債がマイナス金利になった当ニュースが流れたことがあります。
金利がマイナスとは、額面の価格よりも高い価格で取引されていることを意味します。

額面の価格よりも高い価格で取引されるとはどういうこと?

話を分かりやすくするために、額面100万円のものがあったとします。
これを買えば、償還されたときには100万円を受け取ることができるわけです。
もしもこれを99万円で買うことができれば、償還によって1万円の利益を得ることができるでしょう。
その償還が5年であれば、だいたい0.2%くらいの金利であることが分かります。

需要と供給のバランスによる影響

債券は投資家が市場で取引をしますから、額面金額で取引されるわけではありません。
市場の需要と供給とによって価格が決まるという点に注意しなければなりません。
99万円で買うよりも、98万円で買う方が金利は高くなります。
逆に、100万円を超えた金額で取引されることがあります。
仮に101万円で買った場合、償還しても100万円しか受け取ることができないのですから、1万円は損失です。
期間がどうであれば、損失が発生すれば金利もマイナスになるわけです。

グラフ

このように、市場で取引されていて価格は常に変動していることから、金利も常に変動していてマイナスになることさえあるのです。
マイナスになれば誰も買わないのではないかと考えるかも知れませんが、ここにもニーズがあって買い注文が入り、取引が成立します。

マイナス金利の意味とは

例えば、日銀はマイナス金利政策をすでに発表しましたが、これは銀行が日銀に預けている当座預金に対する金利です。
銀行は日銀にいくらか預けなければなりませんが、それに対してマイナスの金利をつけることを意味します。
ですから、銀行は日銀に対して手数料を支払わなければならないというイメージでとらえると分かりやすいでしょう。

マイナス金利になると銀行はどうなるのか

銀行はキャッシュを持っているだけで日銀に預けなければならず、それに対して手数料を支払わなければなりません。
そうなると無駄なコストが発生してしまいます。
それならば、キャッシュとして持つのではなくて、それと同じくらいの安全性のある国債に投資した方が良いわけです。
それによって国債の金利はマイナスになりましたが、日銀の支払う金利よりも低ければ、銀行としてはその方が良く、マイナス幅があまり大きくなければ需要はあります。

国債

個人向け国債の魅力

現在の市場はこのような動きが続いていますが、個人投資家にとって、個人向け国債は魅力的なものだと言えるでしょう。
というのも、最低の金利が保証されていて、マイナスになることはありません。
確かに、金利は低いですが、マイナスになることはありませんから、投資の対象としては優れていると考えられます。

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