長く愛用することによって、独特の光沢や風合いが出てくるのが魅力のレザー製品ですが、より長く使い続けていくために必要なのは適切なお手入れ方法です。きちんとお手入れしていないと、せっかくのレザー製品が傷んでしまったり、使えなくなってしまうこともありますので、しっかりしたお手入れを覚えて日頃からケアするようにしましょう。
まず、スムースレザーという名称で呼ばれている一般的な革の表面についたカビなら、自宅でもケアすることができます。スエード製品やエナメル製品などに生えてしまった場合には、専門店へクリーニングに出した方が無難な場合もあります。もちろん、スムースレザーの場合でも、例えば靴の際部分や中にカビが生えてしまった場合にはクリーニングを考えた方が良いので、そうならない前に早めにお手入れするのがコツです。
そもそも、かびがレザー製品に発生してしまう原因は、レザーに雑菌が付着し、その部分から繁殖するためだとされています。特に靴など湿度が高い場所では、空気がよどみやすく、発生する確率が一気に高くなります。有機物は菌の餌になってしまいますので、革はかびが好む環境であると言えます。白いカビは靴の表面に付着する軽度なものですが、黒いものは皮の中に入ってしまいます。
スムースレザー製品の場合は、布を濡らしてかたく絞った後、アルコールで湿られます。この布で靴を殺菌していきますが、この時アルコール成分が強いと皮の色まで落ちてしまうことがあるので、低刺激のアルコールを使いましょう。
また、直接レザーにアルコールを吹きかける方法も色落ちにつながる危険性があります。アルコールで殺菌したい時には布にアルコールを吹きかけることが大切です。色落ちしないかどうか、まず端の方で試した後、隅々まで丁寧に拭いていきます。拭いた後は、日陰などに置いてしっかり乾燥させましょう。
きちんと乾燥していることを確認したら、その後は通常通りケアを行っていきます。レザーに栄養分を与えられる保湿クリームがありますので、柔らかな布にクリームを取ってレザーに塗り込みます。
布を濡らした後でかたく絞り、カビをそのまま水拭きしていまう人もいらっしゃいますが、この方法は逆効果ですのでやめましょう。また、雨の日などに濡れてしまった場合もカビが発生しやすくなります。その場合もまずは乾燥を徹底させて、アルコールを使って拭きます。さらに、保管をする時にも湿度が低い場所で保管することが大切です。
クローゼットまたはタンスの中に除湿剤を置くようにして、長期で保存する際には時折外へ出し、風通しのよい場所で陰干しを行うようにしましょう。再度クローゼットなどにレザー製品を収納する時も、内側にこもった湿気をしっかり飛ばしてから保管することが大事です。
一方、スエード製品は汚れが付着しやすいという特徴がありますので、汚れが原因で色がくすんでしまうことがあります。通常の皮と比べてお手入れも難しくなりますので、スエード製品には通常のクリームではなく、スエード皮に特化したアイテムを使うことが重要です。
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