お正月も終わり、こんな記事を書いていたら
「いつまで正月気分を引きずっているんだ?」と言われそうですが、
個人的には雑煮という食べ物が非常に好きで、
年明けから2月くらいまでは、連日のように食卓に上がっています。
そんなわけで、お正月は長距離の移動で休めなかったから、
この3連休はゆっくり過ごそうという方に向けて。
暇な時間に暇つぶしがてら、会話のネタ的雑学になればと思い、
雑煮について書いてみます。
餅も出汁も具もさまざま
例えばイクラが乗っていたり、エビが入っていたり、
白みそだったり澄まし汁だったり。
はたまた「どう見てもぜんざいじゃ?」というものや
「どう考えてもおでんでしょ」というものも。
その地域の中でも、細かく分類すると微妙に違っていたりするのが雑煮ですが、
大まかに分けて、すましベースとみそ仕立てベースがあり、
丸もちが角もちか、ゆでているか焼いているか、という違いがあります。
嫁ぎ先の雑煮に驚く
結婚あるあるですが、配偶者の実家で出された雑煮に驚く、という話はよく聞きます。
焼き餅入りの雑煮で育ってきたのに、ゆでた餅が入っていたくらいなら受け入れられそうですが、
料亭のような、澄まし汁に焼餅、上品な具材が彩りよく添えられた雑煮を食べていた人が
四国の香川県みたいな、ゆでた餡餅の入った白みそベースの雑煮なんか出された日には
「ごめんなさい食べられません」ということになりかねないんじゃないかと。
そもそもなぜ雑煮に餡餅を入れるのか
地域によっては、小豆汁ベースの、一見ぜんざいのような雑煮を作るところもあります。
これなら、まぁぜんざいを雑煮として食べてるのかなと理解できる気がします。
ですが、先にあげたような、餡もちをわざわざ白みそ仕立ての雑煮に入れる理由が分からない!
ということで、香川県民に話を聞いてみました。
ぜいたく品である餡を、こっそり食べるための知恵だった
〇〇県ではこれをこうやって食べていた!という内容でおなじみの某TV番組で
南海取り上げられたか分からない、四国香川の雑煮。
それくらいた県民にとっては衝撃的な食べ物なのかもしれません。
ですが、和三盆が特産品のひとつである香川県にとって、
甘いお砂糖を使った餡は、昔から愛されていた食べ物でした。
ですが、贅沢品はNGとされた時代も当然あり、
その時代にはもちろん餡もぜいたく品とみなされたわけですが。
どうやら食べるのを我慢できなかった様子の香川県民。
餡餅として餅の中に隠したうえで、さらに白みそ仕立ての雑煮という
「どう考えても餡とは無縁に見える」食べ物に忍ばせることで
こっそりと食べていたそうな。
この話を聞いて、ようやく餡餅+白みその雑煮のルーツが理解できました。
これだけ地域によって食べ方の違う料理ですから、
それぞれの土地に、それなりの理由があって根付いているんだと思います。
余談ですが、餡餅入りの白みそ仕立ての雑煮は意外といけます。
「なぜかクセになる食べ物は?」と問われれば、
これを挙げようと思います。
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