平均年収が1,688万円で「日本の平均年収1位の企業」として、
一躍有名になったキーエンス。
いわば「勝ち組」である社員たちの休日の過ごし方までが、
クローズアップされています。
そんなキーエンス、株を買うなら実は今がチャンスだとか?
その理由に迫りたいと思います。
キーエンスの株を買うなら今がチャンス!?
好調な企業決算の発表が続いています。
上海株式市場の暴落に端を発した世界同時株安で、日本の株式市場も連動安となり、
日経平均株価で17,000円を割る場面がありました。
企業の業績からすると明らかに売られすぎの相場といえるでしょう。
したがって、こういう時は企業業績が好調な株を安く買えるチャンスでもあります。
中でも、キーエンス(東証1部・証券コード6861)は有望です。
この会社はFAセンサーなどの検出・計測制御機器の大手で
足元4-6月期の業績も、売上高が20.8%増の880億円、
営業利益が25.7%増の458億円ときわめて好調です。
キーエンスで特筆すべきなのは、
自己資本比率が95.2%と、極限ともいえる高さであること。
総資産約1兆円のうち、約9,500億円が会社の資産なので、
これ以上安全な財務内容はないといっても過言ではないでしょう。
この財務内容の良さと、業績の好調さを反映して、
株価は2015年7月には70,100円の高値を付けました。
足元は市場全体の調整につられる形で、
53,890円(2015年10月2日終値、以下同)と高値に比べてかなり下落しています。
配当性向の低迷
年収と同様、株価も市場トップクラスの水準に評価されていますが、
マイナス点もあります。
株主還元の強化が進む市場全体の流れに反するように、
配当性向の低迷が続いているのです。
これだけの財務内容にありながら、
配当性向は10%程度で優良株としては極めて低い水準といっていいでしょう。
このため、株主総会では利益剰余金処分案には67%の賛成票しか得られないなど、
株主から反発の意思表示がなされています。
市場コンセンサスでは配当性向15%への引き上げもあるのではないかと
期待されていましたが、会社側からのアクションはなく、
それが失望売りを呼んだという見方もあります。
ただ、配当性向の水準が低いとはいえ、
配当金の絶対額は2015年3月期で1株200円と多いので、
今後も増配の可能性が高いことを考えれば株価の先高観は高いと考えられます。
自己資本比率が95.2%であれば、
これ以上の財務内容の強化は考える必要がないため、
今後は株主還元の強化に本格的に取り組む可能性もあります。
投資先としてはかなり有望なのではないでしょうか。
53,890円でキーエンスの株主に!?
その裏返しで、高株価が投資先選定のネックにもなっています。
キーエンスの売買単位は100株ですが、
最低単元の買い付けでも5,389,000円の投資となり、
庶民にはまさに高値の花という存在です。
もっとも、最近は
一部の証券会社で単元未満株式として買い付けることが可能になりましたので、
1株の投資なら53,890円で株主になることができます。
日本の市場に優良株は数多くありますが、
年収、自己資本比率、株価とも市場トップクラスの数字を誇るキーエンスは、
どんな市場環境の下でも安心して保有することができる、
優良株中の優良株といえます。
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