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NYダウとは

金融・財務・経済

「NYダウ」とは、ナスダックやS&Pと並ぶアメリカにおける主要な株価の指標の一つで、「ダウ平均」や「ダウ工業株30種」とも呼ばれています。
アメリカ発の世界的な規模を誇るビジネス紙「ウォールストリートジャーナル」の発行元であるダウ・ジョーンズと同じくアメリカでも有数の格付け会社であるスタンダード&プアーズの合併会社であるS&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズがアメリカを代表する優良企業30銘柄を算出及び公表をしています。
算出方法は比較的単純で、株価を株数で割った値を使用しています。
銘柄はS&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズの決定ではなく、親会社のウォールストリートジャーナル紙の編集陣によって決定・入替が行われます。
なお、選出企業には鉄道と公共事業と言った、公共性が高い企業は含まれません。

NYダウ

NYダウの指標算出が始まったのは1896年で、その際は12社の株価で構成されていました。それが1916年に8銘柄追加されて20銘柄となり、現在の30銘柄に変更されたのは1928年です。それ以降現在まで変更がありません。
現在株価が選出されているのは日本では馴染みが薄い企業もありますが、大部分はAppleやNike、Coca-Colaと言った、アメリカ以外の国でも知名度の高い企業で、この指数と連動するETF(上場投資信託)もあり、人気が高いです。
NYダウの変動は日本の株式市場は勿論、世界各国の株式市場にも大きな影響をもたらします。
ニューヨークと日本では約12時間の時差があります。日本を基準にして考えると、夜中にニューヨーク市場が動くことになるので、前日のニューヨーク市場の変動を見ておけば、ニューヨーク市場の次に開場する、翌日の日本の株式市場の動きはおおむね把握することが可能だとも言われる程です。
逆に、世界の株式市場の混乱がNYダウに影響を与える場合もあります。
最近の事例では中国に端を発した上海総合指数の暴落が日本の株式市場にも影響を与えて日本の市場が暴落し、その余波がヨーロッパに波及してロンドンやスイスの株式市場が軒並み暴落し、更にニューヨークの株式市場に飛び火してダウ平均が暴落し、その流れがしばらく続いたということもありました。

NYダウの指数は株価は勿論ですが、為替相場にも大きな影響を与えます。
特にアメリカの通貨であるドルと円の為替相場にはダウ平均の影響は見落としできません。
他の要素も絡んでくるので一概に言えない場合もありますが、基本的にはダウが上昇すると円安ドル高の傾向になり、下落すると円高ドル安の傾向になります。そのため、為替を対象にする投資の代表格であるFXの場合は夜中のダウの動きでドルや円の価格が大きく動き、利益幅の変化が起きることが多いです。

このように、NYダウの動向は世界中から注目されています。
株や為替に興味を持っている方は日本市場の動向だけでなく、ニューヨーク市場の動向にも目を向けておくことが大切です。

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