心や性格、ものの考え方、価値観は百人いれば百通りのものがあると言えます。
この世の中にまったく同じ性格や、価値観、考え方の人は一人としていません。
心、メンタル、思考力というものは、その人の生得的な先天的ものと後天的なもので構築されていきます。
とくに後天的なものが与える影響は非常に大きいと言われています。
なかでも幼少期の生い立ちが心やメンタル、性格にまで多大な影響を及ぼすと言われています。
乳幼児期にどれだけ母親との接触があったかが、その人のその後の人生に大きな影響を与えます。
母親が赤ちゃんを頻繁にあやしたり、話しかけたり、スキンシップを欠かさないで、多大な愛情を受けて育った人と、ネグレクトといって完全に育児放棄されて育った人とは大きな思考力の差や性格特性の差をみることができます。
乳児、幼少期と多大な愛情に包まれて育った人間は、人間を肯定的にみるために、積極性性格特性や同調や協調性、ポジティブ思考などが見られます。
こうした人は、他人を猜疑心を持ってみないために、どんな人ともすぐに打ち解けて良好な人間関係を築くことができ社会化も早いと言えます。
その反面、ネグレクトやDVなど愛情が乏しく恐怖や不安を抱いて育った人間は、他人を否定的に見る傾向にあります。
内向的性格特性、消極的、ネガティブ思考が特徴的な心理状態です。
こうした人はなかなか人に打ち解けることができず、人見知りも激しく、社会化が遅れる傾向にあります。しかし人の性格や心と言うものは仮面を被っていて、外からは垣間見ることができません。
また特に初対面であるとどういった心理状態で、どのような性格特性なのか全く把握することができません。
しかし性格特性や心理状態、メンタル、思考傾向は社会生活では非常に重要なことです。
そのため就職試験などでは積極的に心理テストが活用されます。
面接に来た人の心理状態を心理テストによって垣間見て、社会人としての良識があるか、社会生活に問題はないか、人と上手くコミュニケーションが図れ良好な人間関係を構築することができるかなどを審査します。
心理テストは非常に簡単な形式であり、自分がどういった思考傾向にあるかをマークシートで解答していくだけで心理テストは完了です。
しかしこの心理テストを用いる際に注意しなければいけないのが、診断結果によって偏見を持ちすぎるのは良くないということです。
乳幼児期の生い立ちや育てられ方は本人の意思に無関係になされたことであることを忘れてはいけません。
愛情に乏しい育てられ方をして、内向的な性格特性が見えたとしても偏見をもったり非難をすることは許されることではありません。
内向的性格は協調性や同調性に欠ける部分もありますが、言い換えれば自己内省をしっかりし、突き詰めて物事を見ることのできる性格でもあります。
また猜疑心を持ちやすい傾向にあっても、それはじっくりと慎重に物事を見極める性格であるとポジティブに捕らえることもできます。
それぞれの性格特性に長所と短所があり、またそれぞれの性格特性にマッチする職業や業務があることを忘れてはいけません。
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