身近にあるけれど知られていないJAの仕組み
JAは全国にある農協が元になっていて、基本的には、農業を行う上で必要になる肥料や農薬の資材や作物品種を共同で購入したり、農産物および畜産物を共同で出荷したりしています。
JAには全国規模と都道府県規模、市町村規模の3つの段階があります。
農業関連の業務を行っているイメージを持っている方が多くいますが、実際の業務内容としては、代表機能指導事業、厚生事業、共済事業、経済事業、信用事業、その他事業と幅広く事業が行われています。
JAの主な事業内容
代表機能指導事業は全中、都道府県中央会が担っており、農業政策関連のことや経営指導、国際機関との連携を担っています。
厚生事業は、病院や診療所の運営、地域住民の健康維持活動といった医療関係を厚生連が担っています。
共済事業は、共済連が相互扶助を基本とし、生命保険や損害補償を提供しています。
経済事業は全農や経済連が行っている流通関係で、農家さんが作った農作物や畜産物を販売することや、農業経営あるいは生活に必要なものを提供しています。
信用事業は農林中金、信連が担当で地域の方に向けて貯金、ローン、為替といった金融事業を行っています。最後にその他事業についてですが、この事業は日本農業新聞や農協観光等の情報、出版、旅行業務を担っています。
JAの組合員の構成
JAは組合員から構成されており、さらにその中で正組合員と准組合員に分かれています。
正組合員は農業者で、さらに耕作地の面積や農業をしている日数などの定められた条件基準を満たす必要があります。
准組合員は農業者でなくても一定の金額を出資すれば組合員として加入ができます。
またこの出資金はそれぞれの農協ごとで決められています。
准組合員になるとそれぞれの事業を利用することができるようになります。また組合員に組織がありまして、この存在は個々の組合員と各農協本体との中間に位置するものであります。この組織の働きは、各農協の活性化を目的として大きな役割を担っています。
JAの組織編成
組合員組織には集落組織、作目別生産組織、青年・女性の組織、事業利用者間の交流を目的とした組織の4つに大きく分けられています。
一つ目は集落組織で、地域ごとに組織されている組織であります。
農家組合、農事実行組合等の名前で呼ばれています。
集落が共同体としてまとまって構成していますが、これがJA組合員の基礎的な組織であります。
次に作目別生産組織であり、作っている農作物の種類ごとにその生産者が組織しているものであります。
これは生産部会と呼ばれています。地域によって稲作、野菜、果樹等の生産作物ごとに部会があり、その部会では扱っている作目に関連する生産および販売、技術改善、情報共有などに取り組んでいます。
さらに農業を担う青年たちが組織しているものが青年部会や農業のみならず、生活面など様々なところで活動することが期待されている、女性が組織している女性部会があります。
最後は生活班、年金友の会や共済友の会などの組織で、これらは事業を利用している方々の間の交流を目的としています。
JAには集落での組合員組織から全国規模のくくりまで様々なところで活動し、多角の事業に取り組んでいます。
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