「suit」はアメリカで放送されているドラマの中でも、抜群の人気を誇るリーガルドラマです。
ニューヨークの有名弁護士事務所で働く敏腕弁護士と、その相棒として活躍する訳ありのアシスタントの二人が見せてくれる絶妙なコンビネーションが「suit」の見どころとなっています。弁護士モノのドラマでありながら、単なる法廷サスペンスとは一線を画するところが人気の理由で、弁護士事務所での人間関係だけでなく、依頼人との人間模様や、敵対する弁護士との駆け引きなど、法廷の外で繰り広げられるドラマが「suit」の最大の魅力です。
主人公の敏腕弁護士であるハーヴィーは、超エリートであるのはもちろん、鼻持ちならないほどの自信家でもあるのですが、冴え渡る頭脳で次々と訴訟において勝利を手にするのです。ですから、そんな姿を見せられたら、どんな天狗発言でも納得させられてしまうから、あっぱれと言わざるを得ません。
一方で、もう一人の主人公は間逆のアシスタントのマイク。法律を全て暗記するほどの天才的な頭脳の持ち主でありながら、超庶民で人情派。そんなマイクを窮地から救い、強い絆で結ばれた二人ですが、全く相反する二人ですから、度々意見や考え方の食い違いから衝突してしまうのです。
しかし、どんな状況においても妥協しない自信家のハーヴィーなので、単なるアシスタントである身分のマイクは、それに逆らうことも許されず、時に理不尽な命令や忠告に従わざるを得ないことも。
しかし、マイクは決してハーヴィーを裏切ることはなく、機転を利かせてハーヴィーを救い、次々に訴訟を勝利に導く最高のパートナーなのです。
さらに、二人の所属する弁護士事務所には、様々なキャラクターの同僚や上司がいて、その複雑な人間模様がまたドラマの伏線として見応えを与えています。
俺様キャラのハーヴィーでさえ頭が上がらないのが、弁護士事務所代表であるジェシカです。ジェシカの前では、そんなハーヴィーでさえヒヨッコ弁護士と思えるほどなのです。ジェシカにコテンパンにやり込められることさえあるハーヴィーも、実はどんなことがあってもジェシカを裏切らない覚悟でいるほどで、この二人の間にある絆も見どころとなっています。また、同僚であり最大のライバルであるのがルイスです。
ルイスは度々ハーヴィーの邪魔をしたり、裏切ったり、蹴落とそうとしたりするような存在です。
イヤミな性格で人望もないルイスですが、彼を毛嫌いしているハーヴィーや同僚たちとのやり取りは軽妙で、最後の一線で憎めないところがまた面白さとなっています。他にも、ハーヴィーの敏腕秘書であるドナが見せるハーヴィーとの掛け合いは、ドナのデキるオンナっぷりが気持ちがいいほどです。あのハーヴィーでさえ手のひらで転がすドナとは、一体何者なのかも気になるところ。そんな訳あり裏ありの濃い登場人物たちが織り成すヒューマンストーリーに加えて、リーガルサスペンス的なドンデン返し満載のドラマは、一話観たらハマること間違いなしです。
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