先日、植松努さんの書籍、「空想教室」のことを記事にしました。
とても感動的な本だったので、主人にも進めてみました。
人が進めた本はあまり手にしない主人なのですが、
「空想教室」はあっという間に読んで、
「これって下町ロケットのモデルになっているんじゃない?」
という、話しになりました。
私はタイトルは聞いたことがあるけど、ドラマは見たことがありませんでした。
そこでさっそく2人でWOWOW制作の方の「下町ロケット」を視聴しました。
WOWO制作のものは阿部寛さんが主演ではなく、
三上 博史さんが主演のもので
2011年にWOWOWの連続ドラマWでテレビドラマ化されたものです。
全5話なので1日で全部観ることができました。
現在放送中の「下町ロケット」阿部寛さん主演のものでは
放送スタート前に特別番組で、佃製作所に似た企業として
「植松電機」が紹介されていました。
下町ロケットと植松さんの経験が似ている部分
植松さんは大学を卒業した後、
飛行機とロケットの開発をする会社に勤めることになります。
大手企業の航空宇宙部門でも仕事をしたりもしています。
ところが、この会社は5年で退職したそうです。
辞めた理由は、下町ロケットとは異なりますが
元々大きな会社でロケット開発に携わる仕事をしていたというのは同じですね。
そして、退職後、お父様の仕事を継ぐというところも同じです。
その後、発明して特許をとると、
旧財閥系の大企業が取引してくれることになったそうです。
ここも経緯は違えど似ているなと思いました。
大企業は個人事業主との取引はできないから
株式会社を作りなさい、と言ってきたそうです。
この部分は下町ロケットとは違いますが
大企業のプライドの高さが見えますね。
そして2億円の借金が出来てしまって
資金で大変な思いをしたことを書かれています。
「下町ロケット」と植松さんの会社は全く同じというわけではないのですが、
このように部分的に似ているなというところがいくつかありました。
そして、何よりも
ロケットを打ち上げるのが怖いという思いの部分。
これは「下町ロケット」も「空想教室」に書かれていたものも同じだと思いました。
多分、植松さんの言葉に限らず
ロケットを打ち上げる人は皆そうなのかもしれないですが
ちゃんと飛ばなかったらどうしよう、爆発してしまったらどうしよう。
自分が造った部品のせいで飛ばなかったら・・・というプレッシャーで
吐くほど、泣くほど飛ばすのが嫌だと思うそうです。
だからこそ成功した時には泣くほど嬉しいのだそうです。
「下町ロケット」は植松電機がモデルではない
似ている部分もあり、植松努さんのことを知っている人も
もしかしてモデルなのでは?と、思う人が多いようですが
「下町ロケット」作者の池井戸潤先生は「モデル企業は存在しない」と否定しています。
また、植松努さん本人もこのことはよく聞かれるそうですが、
「違うんです」と答えていて、正式なモデルではないようです。
モデルではなくても似ているとことがある理由
これは私個人の考えですが、
中小企業で、もの造りをししている人たちのことを表現すると、
似てくる部分は出てくるのだと思います。
物を造ることの情熱やプライド、
大きな企業との取引や、いろいろなしがらみ。
銀行からの信用状態や、それに伴った取引企業からの信用変化。
自分が知らないだけで、同じように働いている人からすれば
当然のことなのかもしれないです。
ですから、知らないだけでよく似た状況の会社は
植松電機以外にもあるのかもしれないです。
また、ロケットを飛ばしたいという思いがある人からすれば
「下町ロケット」で表現されている情熱もまた
植松努さんのように同じ思いなのかもしれないです。
「下町ロケット」はそれだけ現実に起こっている
働いている人たちの出来事を忠実に表現しているんだと思います。
正式なモデルではなくても、
植松努さんの講演を聞いたり、本を読んだ後で
改めて「下町ロケット」を見ると、捉え方がまた違ってくるかもしれないです。
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