高島屋の歴史
高島屋は大阪難波に本店を置き、東京や京都、横浜など国内に19店舗、シンガポールなど海外にも3店舗を持つ百貨店です。
創業は1831年、天保2年で飯田新七という人が古着、木綿商を営んだことが始まりで、滋賀県の高島郡出身であることから「高島屋」という屋号が付けられていました。そこで作られた着物は海外の博覧会に出品され数々の賞を獲り、宮内庁御用達の店となりました。
その後大正8年、大阪の長堀に株式会社高島屋呉服店として店を構え、難波の南海ビルディングが竣工するとともに大規模百貨店を展開しました。
それからは東京を始め関東地方にも進出しさらに知名度が上がりました。
日本で初めてショーウインドウを設けたり、イメージフラワーのバラを包装紙に施した百貨店としても有名です。
今ではオンラインショップもあり、御中元やお歳暮、そのほかのギフトなど自宅にいてもゆっくりと選ぶことができます。
高島屋のおもてなしとは
高島屋では飯田新七の頃から「正礼」「正道」「平等の待遇」の経営三か条と「利他の心」という理念が定められていて、現在も「いつも、人から。」という言葉を経営理念とし、さらに「人の心を大切に」しながら環境問題や企業に対する社会の要請などに対応するために「心に残るおもてなし」「未来を切り開く新たな生活・文化の創造」「生き生きとした地域づくりへの貢献」「地球環境を守るためのたゆまぬ努力」「社会から信頼される行動」の5つの指針を掲げ、そして「変わらないのにあたらしい」という企業メッセージを社会に向けて発信しています。
高島屋のおもてなし術の本
そんな百貨店のおもてなし術は本としても出版されています。
薮田正法という14年間玄関先でお客様を迎え入れてきた日本橋高島屋のコンシェルジュが著者で、「店内に商品がなくても、近くの店にあればそれがライバル店であろうとそこにあればお客様にお教えします」ということや、その道案内においても「夏は日陰、冬は日当りの良い道をさりげなく案内します」ということなどお客様の立場に立った心のこもったおもてなし術が紹介された本です。
このように「心を尽くしたおもてなしはお客様に必ず届く」という信念を持ってお客様を迎えてきたのです。
このおもてなしは高島屋だけに限ることではなく接客業を営む人、また店をしていなくても人と心のこもった接し方をしたいという人なら誰もが参考にできる本でしょう。
高島屋ならではのおもてなしとは?
さらにお客様の中にはゆっくりと静かにショッピングを楽しみたいという人も多いとのことで、「お声がけを控えるおもてなし」というサービスも取り入れられるようになりました。
そのサービス絵を希望する人はインフォメーションでその旨を伝えると「店内ではあいさつ程度のお声かけだけなのでゆっくりとショッピングをお楽しみください」というカードを受け取り、それを首にかけることで店員にわかってもらえるというものです。
そのカードは静かに、ゆったりと、それぞれにという3つの言葉の頭文字から「SEEカード」といわれています。
まだ現在は一部の店舗だけですが、良ければ広がる可能性もあります。
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