身近で歴史ある浴衣
日本には世界に誇ることのできる民族衣装が存在します。
しかし若い世代の人では、日本の民族衣装が一体どんなものかも分からない人もいます。
日本の民族衣装とは、呉服つまり着物を指します。
これほど絢爛豪華な民族衣装は世界を見渡しても同じものはありません。
とくに着物のなかでも振り袖は、最も絢爛豪華なものとして世界でも大変有名です。
膝下までに延びた袖が特徴的なパターンであり、その袖には花鳥風月、松竹梅のほか屏風や御所車、扇、サクラなど縁起の良い豪華な文様が施されています。
振袖って?
振り袖とは日本人女性の成人の日に晴れ姿として身につけられる特別な着物です。
二十歳の女性の肌は輝くように美しく、それを引き立てるように絢爛豪華な文様の振り袖が身につけられます。
振り袖は成人式の晴れ着として見られがちですが、西洋のドレスにも引けを取らず、より一層華やかなために海外での授賞式やレセプションにあえて用いる女性も多くなってきました。
またこの振り袖とは日本の伝統文化や伝統技術がそこには見られ、身につける芸術作品と言っても過言ではありません。
西陣織の場合、糸の染色からはじめ、機織して反物を作り、そこから染色職人や手描き職人、箔付け、絞り職人、洗い職人など様々な職人を経て一つの着物が作られます。
振り袖一つを完成させるのに、日本の匠や職人の手をいくつも経由しなければいけません。
そのため現代では振り袖などの呉服はダイヤモンドやゴールドに匹敵するほどの高級品として分類されます。
サラリーマンの年収が伸び悩み物が売れないデフレの現代の日本では気軽に振り袖や呉服を購入できる人は少なくなっています。
そのため呉服の中古販売やレンタル業が人気になっています。
しかし何も無理をして呉服を購入する必要はありません。
リラックスウェアだった浴衣
日本には浴衣と言う着物も存在します。
浴衣はその昔、部屋着やリラックスウェアの位置づけでした。
しかし現代では夏祭りや花火大会、川床などに袖を通すオシャレ着や外出着になっています。
留袖や振り袖とは違い絹ではなく、綿素材で出来ているために身につけると非常に涼しく、夏のおしゃれな装いとして最適と言えます。
浴衣の隠れた機能性とは?
浴衣はうなじ辺りを握りこぶし一つ分以上衿を引いて身につけます。
そのため首元が涼しくなり、快適に着こなすことができます。
また浴衣にも着物同様身八つ口という脇部分に開口部が存在します。
そのため吸湿撥水性に富み、浴衣を身につけることでの蒸れを解消してくれます。
手頃さも浴衣の魅力
振り袖や留袖とは違い、綿素材であるためにその価格も非常にリーズナブルで購入しやすいものとなっています。
呉服店によっては帯や下駄、かごバッグなど全てセットになって1万円以下で購入できる商品も数多く存在します。
こうした物を身につけ日本の伝統美や伝統文化を体験するのも非常に良いと言えるでしょう。
また最近はオシャレな浴衣も数多く販売されており、古典柄やモダン柄だけでなく、モデルや女優など芸能人プロデュースのデザインも沢山見られるようになっています。
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