saint laurentは、フランス領アルジェリア出身のファッションデザイナーであり、その名前を冠した世界的なファッションブランドです。企業としては、服や靴、バッグやアクセサリーなどを展開しているグループとコスメや香水などを提供しているグループとに分かれています。メンズ物では黒を基調としたコレクションが特徴的であり、ジャケットや財布はエレガントでクラシックな作品が多数提供されています。
saint laurentは、主にヨーロッパの上流階級から高い支持を集めているブランドで、クオリティーと共にアート性が高いのが特徴です。この為に、より個性を引き立たせることになり、周囲に際立ったイメージを与えるのに効果的です。前述したように提供しているアイテムは非常に多様であり、頭から足先までの全てをsaint laurentで統一することが出来ます。
また、アフリカ大陸出身ということで黒人モデルを多数起用するなど、社会的な意識の高さも人気の背景となっています。1990年代には日本人もワールドカップのショーに登場しています。特定の人種だけに提供されているブランドではないということを、内外に提示しています。これは、1966年に新しいプレタポルテが発表されたことによるものであり、一部のお金持ちしか楽しむことが出来ない様な価格設定も改善されることになります。
この様に世界的な名声を博してきたのですが、現在でも大胆な試みにチャレンジし続けています。2012年の秋冬シーズンからsaint laurentのデザイナーを変えて、ブランド名もサン・ローラン・パリに改称したのです。尚、ロゴのビジュアルも一新されています。
現在のデザイナーは写真家としても活躍しており、天才と称されている芸術家です。自分自身の世界観をファッションに反映できる数少ないデザイナーであり、高い評価を獲得しています。saint laurentは、この変更によりさらに勢いを増しており、レザーウェアやバッグは販売と同時に完売するというケースも少なくはありません。
ただし、saint laurentはスタート時からずっと順風満帆だったわけではありません。例えば、1971年に発表したオートクチュールコレクションは、多くの人からスキャンダラスで醜いというネガティブな評価を受けています。これは個性的で妥協を許さないスタイルゆえのことであり、アート性の裏返しとなっている部分です。
言いかえればとがっている部分であり、人によっては不快な印象につながってしまう可能性もあります。ただし、この部分は熱心なファンにとっては惹きつけてやまない魅力でもあります。この為に、上級者向けのブランドであり、誰でも気軽に着こなせるというわけではありません。デザイナーの世界観に共鳴していない場合は、弾き飛ばされてしまう可能性もあります。この危険性が、このブランドの他とは異なる特徴です。
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